プロのカメラマンとして「人間」を撮り続けた視点から「コンプレックスの向き合い方」「薄毛・ハゲの悩み」「坊主がしっくりこない」の悩みについて対談していただきました。
僕ってカッコ悪いですか?ハゲですか?嫌われてますか?自信がありません。
かずさん以外のアドバイスを聞きたいです。
深蔵くんてば、意外と傷つく事を言うよね。
今日の対談は、オシャレなバーの設定だからよろしく頼むよ!
私は「ウェイティングバーBOZU」のマスターに変身するからね!
へーんしん、トゥ!(ジャンプ)
ハイッ!(着地)
サングラスかけてますが実写初公開の「かずさん」です。
今回のテーマ「頭髪の悩みにどう向き合うか?」の対談のゲストはツイッターで知り合ったプロカメラマンの「晴れさん」です。
晴れです!よろしくお願いします。
▼晴れさんのツイッタープロフィール
元気になりたいあなた、カメラ・撮影の事について興味ある方はフォローしたほうがいい!
▼グリーンランドへの取材旅行記のツィート
ハゲの悩み・坊主の劣等感について「BOZU」で語らおう
なんかマスターこっち見てる。首を痛めたのかな少し違和感があるな?
疲れているのかな?
体と頭のバランスがおかしいぞ?
♪ ジャズが流れる店内 ♪
東京一、オシャレであるが「頭髪の悩み多き者達」が集う、ウェイティングバーBOZU。カウンターにいらっしゃるのは、在京キー局技術アドバイザーを兼務されているテレビカメラマン の晴れさん@sunnyaftersunny のようです。
テレビカメラマンとしての経験から得た「コンプレックスの向き合い方」について熱くお話をされています。これは興味深いお話が聞けそうですよ。
深蔵君!そしてあなた!結論から言ってハンパない対談です。
何でかって「どうして容姿について(僕らはハゲの悩みね)悩むのか?」のヒントを通り越して答えが分かっちゃうからです。
ハゲや頭髪に悩んでいるあなたにとって、見えてるようで、見えなかった事が、テレビカメラ越しに多くの演者、世界中の人間を見てきた「晴れさん」。
そんな晴れさん、だからこそ分かる独自の視点でテレビの取材等で得た実体験に基づいて分かり易く話してくれたんです。
言葉の端々から滲みでるエッセンスを聞き逃さないで欲しい!
マスター、それって感じとるって事かな・・・できるかな
まずは、私達が薄毛を気にして、ハゲに悩み、坊主にしてもスッキリしない「悩み」について考えていきましょう。
その前にBOZU流の接客があるので、深蔵君の仕事ぶりをご覧ください。
晴れさん、ウェイティングバー「BOZU」にようこそ!
彼が相談者の「悩み深蔵くん」です。
深蔵くんよろしくお願いします。
「BOZU」の見習いバーテンダーの悩み深蔵です。
それ、お預かりします。もう脱いでいいですよ
あ、カメラのこと?これは商売道具だから大丈夫。
カメラじゃなくて「カツラ」!BOZUではカツラの脱着が自由です。
コレ自前だから、とれないから!
ハゲの悩み・坊主の劣等感からの解放「晴れのち晴れメソッド」
これまで、薄毛・ハゲの悩みは、同じ悩みを持つ者同士のみで共有されてきました。
確かにフサフサヘアの人に相談なんてしたことなかったですね、「お前たちフサフサイケメンに何がわかるんだ!」ってのが定説でしたから。
しかし、晴れさんとの対談で最も良かった点は「容姿の悩み」ってお化けみたいなもんだった。
実際には存在しない、お化け(悩み)に自らネガティブな想像をどんどん膨らまして押しつぶされて負ける、一人舞台の様な滑稽さに疑問を持てたことです。
今回の対談の中から、あなたの悩みについて「疑問=悩まなくてよくね」って思えたらチャンスです。
私は、この悩み解決法を「晴れのち晴れメソッド」と名付けました。
さぁ、晴れさんと対談をはじめしょう!
ハゲの悩みあっていい!完璧じゃないのが人間、完璧じゃないから魅力がある
まだ「BOZU独自の店のしきたり」が続いているみたいなんで、少々お待ちください。
この店のしきたりで、自己紹介よりも大事な「髪紹介」をしてもらいます。
まずは、私から「ハゲです!」以上
薄毛です以上!
髪紹介、早っ!
自分は生まれつき遺伝なのか、猫っ毛でした。
中学で坊主にした時は、みんな生え方が均等で密度も濃いのに「なんで俺の髪は方向性がバラバラで揃ってねえんだろ?」って思ったもんです
小粋なソフトモヒカンの頭髪エリートが、なぜ「BOZU」にきたんですか?
エ、エリートなんだ(汗)マスターのツイートを見たのとお酒の種類が豊富らしいから来たんだよ
と、言うわけで、ツイッターで知り合った晴れさんがね、深蔵君の悩み解決のヒントを持ってきてくれたんだよ。
晴れさん、僕の悩みを解決するヒントがあるって本当ですか?
深蔵君いいかい
そりゃ深蔵君やかずさんからしたら「生えてるだけいいじゃないか!」って思うかもだけど、ハゲに限らず、人ってなにかしら自分の気に入らない外見って持ってるよね。
体毛が濃いとか、足が短いとか、アゴが出てる、出っ歯とかさ。
フムフム。
完璧な人間なんてそうそういない、人は何かしら外見に不満持ってるもので、それって生まれつきだから悩んでもしょうがない。
つまり時間を無駄に浪費してるだけなんだよ。
自分もクセ毛で絶壁で密度薄かったけど、それを人と比べてもどうしようもないし、解決しない事にいつまでも悩んでるってのって損でしかないでしょう。
フムフム。
余談だけどね
昔「ハゲた男性についてどう思うか」というのを、年頃の女性に街頭インタビューした事があってさ
中には「いやだよねぇ」なんてコもいたけど意外にも否定より肯定派が多かったんだ。
「気にしすぎ」「そんなのより中身」と答えるコが多数だったんだよ
ハゲ・坊主はそんなに女性に嫌われない説は本当だったんですね♪
深蔵くん、喜ぶのまだ早いぞ、それにくよくよ悩んでいるようでは魅力は半減だぞ!晴れさんの続きを聞いてみよう。
このよくある、女性の街頭インタビューも「やらせ」ではないことが、晴れさんの言葉から確かめることができました。
「ハゲも坊主もスキンヘッドも女子から嫌悪されていない」の都市伝説が、坊主達の思い込みではないことがわかりました。
何が言いたいかっていうと。
外見の悩みなんて誰にでもあるもので、それはもうどうしようもない事だってコト!そこで悩む暇があったら自分のいいとこ探せよって言いたい。
自分の短所が「ハゲである」ということよりも、自分の良いところを見ろよ!ってことですよね。
そうです!短所で悩んで気にするよりも、楽しい事、好きな事やって充実させた方が、はるかにいい表情が生まれる 気にしてる分、損するだけですよ
なるほど・・・動物に優しいとか、歌が上手いとか、お肉が好き!とか良いとこたくさんありました。
人間の悩みって、ハゲに限らずだけど、世の中に流されやすい人に多いんじゃないかなぁ。
スポンサーありきの仕事をしてる自分が言う事じゃないけど、CMがいけない。
悩みをあおっておいていい商品あるぞって宣伝する・・これも商売だから仕方がないけど
そんなのに惑わされず、現実に向き合って自分の長所ももっともっと認識すべきなんじゃないかなって思う。
そうですね。
私達が戦うべきものは、ハゲではなくて、ハゲだから全てうまくいかないんだっていう被害妄想の方ですね。
ドキュメンタリーカメラマンが見た「劣等感」に負けない考え方
今回の対談では、質問に答えてもらう形式で進行する予定でした。
しかし、逆でした。
晴れさんに質問する間もなく、会話がスタートして、いつの間にか画像と答えをもらっているという不思議な体験・対談でした。(そして時より、記事製作を邪魔するリプライ)
私も多くの人と会い経験を積んでいるつもりでしたが、晴れさんの引出しの桁違いの多さに、全てを見透かされているようで怖かったのを覚えています。
さぁ、晴れさんが話しだしましたよ聞き耳を立ててみましょう。
かずさん、深蔵君、正直な話、コンプレックス持ってませんか?
個人的には、スキンヘッドにした今はないです。
しかし、スキンヘッドになる前と坊主にした直後は劣等感「髪があったらいいいな」は確かにありました。
劣等感アリアリだよ~
晴れさんが、私を心配してくれたように「坊主の劣等感」「坊主初心者の劣等感」「坊主になる瞬間の劣等感」で悩んでいる読者はいます。
読者の気持ちをプロのカメラマンとして数えきれない人を見てきた晴れさんだからこそ、打破できる何かがあれば教えてください
第一印象は捨てる!初対面での印象ほどあてにならない!
自分はドキュメンタリー系のカメラマンですから、外見だけではなく、内面重視でその人柄を見ていきます。
初対面での印象ほどあてにならないものはない、というのを仕事で体感してるので第一印象は捨ててます。
第一印象を捨てるのですか?
人は見た目が9割とかいいますけど・・・
う~ん、その9割説ってのも単なる一般論じゃないですか?
実際、かずさんや深蔵君が身を持って感じた事じゃないはずです。
噂なんかより、もっと自分の経験値から自分を育てていくべき!
うーん、確かに
晴れが撮影する時は、相手を分かろうとする事、興味を持つ事優先にしてるので、全てを肯定する事から入っていくんですよ。
そうやって自分も地を出して接していって「俺だってこんな半端な人間なんだよ」って見せていくと相手も心開くんです。
「自然体」これがドキュメンタリーでは非常に大切な事で違和感持たれたらアウトなんです。
肯定してくれたら嬉しいな。そうしたらこちらも心開いて自然に振る舞えるかも
うわべでテレビ局のカメラマンだぞ~なんて姿勢でいったらみんな緊張して逃げていっちゃいますからね(笑)
で、こっちが半端もんなところを見せていくと相手も「フツーの人間なんだな~」って安心してホッとしてくれるんです。
分かりますか?
半端は自分の中の短所でもあるワケだけど、そこを見せる事で打ち解け合う事もできるんですよ
短所・・・それはつまり特徴であって、惹きつける武器~魅力にもなってるって事です。
武器や魅力になるならハゲだっていいじゃないですか!
短所が特徴、欠点が人を引き付ける魅力ですか・・・
だって、それ、特徴だし、個性だし、そこから醸し出す人間性が最終的には魅力になるんですよ。
外見でしか見ない人間はいます。
入社試験で落ちるかもしれません。
それで損する事もあるでしょう。
それが怖いんだよな・・・
深蔵くん、いいかい。
そんなうわべでしか判断できない人間だったら、こっちからおさらばすればいいんだよ
そんなのと付き合ってていい事はない
ハゲで損しないためには、見た目だけで判断するようなヤツから遠ざかればいい
中身を見ようとしない人間なんてどのみち自分には利益がない人間、そんな人間と無理して折り合いつけたっていい事ないでしょ?
好かれたいばかりに人の顔色ばかりうかがってばかりで、人付き合いもヘタで孤独を感じることもありました。
悩みを深くしてしまった人間は表情も暗くなっちゃうんだ。
自分を受け入れ肯定して前を向いていく人間は表情も明るくなるし
そこにはハゲもフサフサも関係なく人が集まってくるんだよ。
晴れさん、私は今までハゲは欠点だとしか思っていませんでした。
ハゲという事すら、特長であり、個性になり、最後には人間性が醸し出され魅力になるのか・・・
ハゲを気にせずに自然体で振る舞えば相手が「違和感」をもたないのですか!
そうやって相手(被写体)の警戒心を解いていたのですね。
確かに私達の表情は暗いかもしれませんね。
地(ハゲ)を隠すな!短所を長所に変えて「武器」にせよ!
「そういえば、聞きずらい事なんですけど、晴れさんは癌を患ってたんですよね」
「癌になって落ち込んだり悩んだりしなかったんですか?」
う~ん、落ち込んだっていうよりビックリしたって感じでしたね
まさか俺が??って
でもね、これもしっかり向き合って考えてみたらそんなに時間はかかりませんでした
やるだけやって戦ってやろう!
ウジウジ考えてたらそれこそ餌食になってしまう
手術が終わって無事に●門も残って、医者から「最大の薬は笑う事だ」って言われて、とことんそれ意識するようになった。
そしたら癌が逃げていきました。
ステージ2だったんですが、笑うと免疫力=NK細胞が増えるんですよ!
結果、今こうやって生きてるって事は効果絶大だったと、いいように考えてます。
悩んで逃げるより、まずは受け入れて前に向かうって事ですね。
ガンが逃げて本当によかったです。笑いの効果絶大ですね!だから晴れさんいつも笑顔なんですね!
ここでまたひとつ、エピソードを・・・
自分は地を隠さないから時には積極的にバカにされるかもしれない事を平気でやったりもします。
そのひとつが「福島弁」!
場が硬いなぁ~と思ったらすかさずこれやります。
都会に出てきた頃は訛りが抜けないのがずっと恥ずかしかったんだけど、これも自分の武器、短所を長所に替えてます。
今では全国津々浦々、各所で身に着けた方言を適所で放って和ませたりできるようになりました
自分が恥ずかしいと思う事を「場」を和ます為、ゲストの緊張を解きほぐす為に、敢えて「福島弁」をつかうんですね。
私がハゲを必死に隠そうとしていた頃とは真逆の発想ですね。
これも、カメラマンの仕事から体得したものなんですか?
そうですね
こちらがいんぎん無礼に当たり障りなく付き合おうとすれば相手も殻に入って用心してくる
そうなるとお互い本心が見えなくなってきて遠慮がちになり勘違いもしてしまう
勘違いこそ、偏見の最大の原因になるって事です
何か、ギクシャクして話ずらいし、お互い腹の探り合いみたいで居心地が悪そう
短所と思ってた福島弁を出した事で「よかったなぁ」と思ったエピソードがあるんだけど聞きたいですか?
是非、是非!
聞きたいです!
ある日、K・Mさんという演歌歌手デビューを目指す女子高生のドキュメンタリーを撮影する事があってね
およそ2か月くらいにわたって密着してたんだけど、彼女は左足に動静脈溜という血管の癌ともいわれる不治の病に冒されていていたんだ
やがて闘病の末、1日でも早くステージに立ちたいという思いから、なんとその足を切断するという決意をしたんだよ
うら若き女子高生だった彼女からしたらものすごい決断だったと思うよね、そして切断した数日後、ベッドに横たわっていた彼女が晴れに向かってこう言ったんだ
何て、言ったんだろう?
「晴れさぁ~ん、足の先がかゆい」と・・
「ん?それってもしかして切った方の足か?」
「そうなの、かゆくてもかけないの」
(これ、どういう事かっていうと、脳にはまだ左足があるという記憶が残っていて切断後もこのような感覚に悩まされる事があるんです)
この彼女の言った言葉、普通なら第三者になんて言えない事です。
彼女が家族同然に思ってくれてたからこそ口にした貴重なリアル言葉だったんだよね
そして、そう思ってくれていた影には日ごろ接してる時に使っていた福島弁があった
ありのまま、自然体でいたからこそ見せてくれた素顔・・・
こういうのカメラマン冥利に尽きます
ハゲの悩みなんて、彼女からしたらどうって事ない話
むしろ、そんなんで悩んでるなんてちっぽけな事
ハゲでもなんでも、自分のしたい事に向かって行動する事の素晴らしさ、分かってほしいです。
晴れさん、貴重なお話ありがとうございました。
私達の方が「理解して欲しい」「見ないで欲しい」と、わがままなオーラとともに、ハゲを気にし過ぎて「緊張感」を発して、表情をも暗くしていたのかもしれませんね。
あ!そうか!
かずさんも彼女と似てますね
私がですか?
彼女みたいにそんな強くはないですよ。
確かに昔はロン毛で歌もメチャクチャ上手かったですけど。テヘッ
かずさんも自分のしたい事、前に向かう意識を持ったからこそスキンヘッドを選んだんでしょ、素晴らしいです!
晴れさん言ってる「自然体」でいる事の素晴らしさが人との関わりにおいて、大切なのがだんだんわかってきたぞ。
本当かい!なら良かったよ!深蔵くんそれじゃ一杯もらおうか!
あのー、晴れさん「BOZU」のドリンクメニューは1種類しかないんですよ。
お待たせしました!マルガリータ(丸刈りーた)です。
にょっ!?これ飲んだらスキンヘッドにさせられる?
ま、それも面白いかもだなぁ~(笑)
晴れさん、とても参考になったんです・・・けど
けど?
けど?
僕をモデルに写真とってください!
次は、プロカメラマンの晴れさんがカメラの事については話してくれるよ